WACCA MUSIC SCHOOL

講師ブログ

毎月講師会、研修、発表を行いより良い教え方を共有し、成果の感じられるレッスンを行えるよう努めています。

ベルティングで高音を強く!

皆さんこんにちは!

WACCA MUSIC SCHOOLの廣瀬です!

今回は生徒さんから相談されることの多い地声感の強い高音発声、

『ベルティング』について解説していきます♪

あくまで基礎発声、ミックスボイスが出来ている人向けのちょっと突っ込んだ内容にはなりますが、

練習次第で使えるようになる技術なので今回あえて題材としてみます。

そもそもベルティングとは?

ベルティングとは「地声のパワーや響きを保ったまま高音を出す発声」のことです。

ミュージカル、ロック、ポップスでよく使われます。

高音全般をハイトーンボイス、地声と裏声をバランスよく繋ぐ発声をミックスボイス

そして高音をパワフルに飛ばす発声をベルティングと言います。

つまり歌う中での使い分けとしては、

・ミックスボイス → 長時間安定して高音を出す技術
・ベルティング → サビで感情やパワーを乗せる表現技術

となります。

多くのプロは、ミックスを土台にして必要なところだけベルティングを混ぜる形で歌っています。

これが喉への負担も少なく、ライブやレコーディングでも再現しやすい方法です。

例えば日本の代表的なロックボーカルで言うと

・Taka(ONE OK ROCK)
・稲葉浩志(B’z)
・越智志帆(Superfly)

などは、ミックスとベルティングを使い分けながら高音を出しています。

まず高音を出すためには、

・声帯を伸ばす(輪状甲状筋)
・声帯を適度に厚く保つ(甲状披裂筋)
・声帯をしっかり閉じる(外側輪状披裂筋・披裂筋)

の3つをバランスよく、同時に行う必要があります。

つまり、

ベルティング = 地声を無理やり持ち上げる、張り上げることではなく、ミックスボイスをよりパワフルにした状態となります。

習得の第一歩としては、いきなり大声で練習するのではなく、

①裏声を安定させる

②ミックスボイスを作る

③そのミックスに少しずつ地声感とパワーを足す

という順番がおすすめです。

ベルティングはコントロールされた高音の強化版と考えると理解しやすいです。

いざ、練習!

先にお伝えしておくと、声帯はとても繊細な器官なので間違ったやり方で行うととても危険です!

以下の練習は専門の講師と一緒に行うことをお勧めします。

ステップ① 呼びかけ声を作る

耳たぶの裏側を指で触れたままあくびの真似をすると、触れている場所がぽこっと凹むと多います。

その状態をキープして、

遠くの人に向かって「おーい!」や、「ねえ!」と呼ぶ感じで声を出してみましょう。

怒鳴ったり喉を締めるのではなく、不意に声が飛ぶ感覚を掴みます。

ステップ② 「ネイ」や「ィエイ」でスケール練習

開始は出しやすい所から2オクターブ上くらいまでを、3音で上がり下がりします。

ネイ(出す音=ド)、ネイ(ミ)、ネイ(ソ)、ネイ(ミ)、ネイ(ド)

慣れてきたら音数を増やして5音スケールで。

ネイ(ド) ネイ(レ) ネイ(ミ) ネイ(ファ) ネイ(ソ) (ファ) ネイ(ミ) ネイ(レ) ネイ(ド)

更に慣れてきたら3拍子で、3音上がった後に1オクターブ上(ド)に飛んで戻ります。

ネイ(ド)、ネイ(ミ)、ネイ(ソ)、ネイ(ド※1オクターブ上)、ネイ(ド※1オクターブ上)、ネイ(ド※1オクターブ上)、ネイ(ド※1オクターブ上)、ネイ(ソ※元に戻る)、ネイ(ミ)、ネイ(ド※始めと同じ音)

これを「ィエイ」の発音でも繰り返します。

上の練習を行うと

・声帯閉鎖を作りやすい
・声が前に集まりやすい
・喉締めとの違いが分かりやすい

などのメリットと効果が期待できます!

ステップ③短いフレーズで練習

いきなり曲を歌わず、「Hey! 」 「Yeah! 」 「No!」のような短い言葉で練習します。

高音で一瞬だけ鳴らす感覚を覚えます。

《危険サイン》

・翌日まで声枯れ
・喉の痛み
・首の筋肉が固まる
・高音で顔が真っ赤になる

これらの症状が出たらすぐに中止してください。

これはベルティングではなく、ただの張り上げです。

いざ、実践!

まずはなだらかな高音の曲で出し方に慣れて(成功体験を積んで)、少しづつ音域を伸ばしていきましょう。

サビで急激に全力の高音を出そうとすると音程が外れたり苦しくなってしまいます。

Aメロ:軽く →Bメロ:少し強く →サビ前:腹圧をかけて準備

など、段階的に助走をつけていくとベルティングが安定しやすいです。

うまくいかない場合はそのまま続けずに、歌詞を出しやすい母音に置き換えて歌うのも効果的です。

以下の母音に変換すると喉の負担が一気に減ります。

「ア」→ 少し「エ」寄り

「オ」→ 少し「ウ」寄り

これを母音修正と呼びます。

高音歌手やミュージカル俳優も使っています。

ウ → イ → エ → ア の順で難しくなるので、徐々に近づけていくのが効率的です。

例えばサビで「ア」の高音が苦しいときは、

口の形を少し狭く(縦の開きは残す)して「エ」寄りにする

サビで「オ」が重いときは、少し「ウ」寄りにする

これだけで高音の出しやすさがかなり変わります。

特にJ-POPやロックのハイトーンでは、母音修正は必須テクニックの一つです。

まとめ

いかがだったでしょうか?

ベルティングに限らず高音を出す際はMAXの音量で出そうとせずに7.8割くらいの意識でキープすることが大切です。

ポイントは音量を極端に上げずに“密度”で高く上げること。

高音=大きく、の思い込みと張り上げをやめて、響きで”通る歌声”を作り、必要な所だけ強くしていきましょう。

ベルティングでは高くなる → 響きを前へ持っていく感覚が正しいです。

是非今回の記事を参考に、

頑張らないで強く出すベルティングをマスターしてください♪

ちなみに、私のバンド「トブトリオトス」では高音の曲が多く、ベルティングを織り交ぜて歌っています。

ご参考までに

『慈煉摩』トブトリオトス

今回の内容にご興味のある方はぜひ体験レッスンでお待ちしてます♪

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