WACCA MUSIC SCHOOL

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【カバー曲で自分らしく歌うには?】原曲の真似で終わらない歌い方の考え方

こんにちは!

WACCA MUSIC SCHOOLです!

好きな歌手の曲を歌っていると、

「どうしても本人の真似になってしまう」

「原曲に寄せると歌いやすいけれど、自分らしさがなくなる」

「自分の声で歌おうとすると、急に曲の雰囲気がなくなる」

と感じることはありませんか?

カバー曲を練習するとき、原曲を真似することは決して悪いことではありません。

歌手の声の使い方や言葉の置き方を真似することで、その曲の雰囲気をつかみやすくなることもあります。

ただ、声質まで強く寄せ続けると、どうしても「作った声で歌っている感じ」が残りやすくなります。

理想は、原曲の良さをそのままコピーすることではありません。

自分の自然な発声を土台にして、歌手の良いところだけを取り入れることです。

カバー曲で自分らしく歌うには、「原曲に似せる」ことと「原曲から学ぶ」ことを分けて考える必要があります。

今回は、本人コピーで終わらず、自分の声を活かしてカバー曲を歌うための考え方と練習方法を紹介します。

原曲に寄せすぎると自分の歌が見えにくくなる

好きな歌手の曲ほど、声質や歌い方まで身体に入っています。

何度も聴いているうちに、音程やリズムだけでなく、声のかすれ方、発音、語尾、しゃくりまで自然に真似していることもあります。

まずは、カバー曲でコピー感が強くなりやすいポイントを見ていきましょう。

声質そのものを作りすぎている

原曲の雰囲気をつかむ導入として、歌手の声質を真似することはあります。

少し息を混ぜる。

声を細くする。

ハスキーな質感を作る。

鼻にかかった響きに寄せる。

こうした変化によって、一気に原曲らしく聞こえることもあります。

ただ、それを続けていると、歌手の声の特徴を再現することに意識が向き、自分が本来持っている響きが使いにくくなることがあります。

特に、普段より喉を固めたり、首や顎に力を入れないと出せない声になっている場合は注意が必要です。

曲を歌い終えたあとに話し声まで変わっている、喉が疲れる、次の曲では同じ声が出ないという状態なら、声質を作る負担が大きくなっています。

声質を真似することは曲を知る入口として使い、最終的には自分の自然な響きへ戻していきましょう。

歌詞を文字どおりに発音しすぎている

カバー曲を練習するとき、多くの方は歌詞カードを見ながら言葉を覚えます。

そのため、書かれている文字を一字ずつ丁寧に発音しようとしやすくなります。

ところが、実際のプロの歌をよく聴いてみると、歌詞カードに書いてある通りには聞こえない場所がたくさんあります。

母音が少し変わっていたり、子音が弱くなっていたり、言葉同士がつながっていたり、あえて濁していることもあります。

これは、歌手が適当に発音しているという意味ではありません。

メロディー、リズム、声の響きに合わせて、歌として聞こえやすい言葉の形に調整しているのです。

歌詞を文字の情報だけで捉えていると、発音は正しくても、どこか朗読のような歌になってしまうことがあります。

カバー曲では、「何と書いてあるか」だけでなく、「実際にはどう聞こえているか」を聴くことが大切です。

ブレスの位置を決めないまま歌っている

原曲を真似するとき、声質や語尾には気づいても、ブレスまで意識して聴く方はそれほど多くありません。

プロの歌手は、ブレス音そのものを目立たせずに歌うことも多いためです。

ただ、どんな歌手でも息は必ず吸っています。

ブレスの場所が曖昧なまま歌うと、フレーズの途中で息が足りなくなり、語尾が弱くなったり、高音の直前で急いで吸ったりしやすくなります。

さらに、原曲の歌手と自分では、肺活量も声の使い方も異なります。

そのため、原曲とまったく同じ場所で吸うことが、自分にとって最適とは限りません。

カバー曲では、原曲を聴くだけで終わらず、自分がどこで息を吸うかまで軽く分析しておくことが大切です。

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原曲から自分の歌へ戻すための考え方

本人コピーから抜け出すために、原曲の特徴をすべて捨てる必要はありません。

大切なのは、最初に自分の声の土台へ戻ることです。

そのうえで、原曲から学びたい部分を選びます。

まず自分の持ち声が出る身体に戻る

自分らしく歌うためには、声色を工夫する前に、喉に負担のない自然な発声を確認します。

特に見てほしいのが、身体の力の入り方です。

歌っているとき、胸から上はできるだけ固めないようにします。

顎、首、肩、喉に余計な力が入ると、声を操作する動きが増えてしまいます。

一方で、お腹まわりは息をコントロールするために意識します。

上半身は脱力し、お腹では息を支える。

この状態で歌ったときに出てくる声が、自分の持ち声を活かす土台になります。

まず、歌いたいフレーズの歌詞を普段の話し声で一度読んでみましょう。

そのときの声の高さや響きを覚えてから、同じフレーズを歌います。

歌い始めた瞬間に首が固まったり、顎が前に出たりした場合は、原曲の声へ寄せようとして身体が変わっている可能性があります。

鏡で見たときに肩や顎が大きく動かず、歌い終えたあとも普段と同じ話し声が出せるくらいがひとつの目安です。

原曲の良さを取り入れる前に、まず自分の自然な発声で歌える身体を作っておきましょう。

原曲は「声質」より「言葉の置き方」を聴く

原曲から特に学びたいのが、言葉の置き方です。

ここでは一度、歌詞カードから目を離して聴いてみましょう。

曲の中から、歌い回しが印象的な1〜2フレーズを選びます。

まず原曲だけを聴いて、実際に耳へ入ってきた音をそのまま真似して話してみてください。

歌詞カードには「あなた」と書いてあっても、実際には母音が弱くなっていたり、子音同士がつながって別の音のように聞こえることがあります。

このときは、正しい日本語に戻そうとせず、聞こえた音をそのまま口にしてみるのがポイントです。

次に歌詞カードを見て、どこが文字と違って聞こえたか印をつけます。

母音が短くなっている。
子音が弱くなっている。
前後の言葉がつながっている。
語尾がはっきり発音されていない。

このような部分が見つかると思います。

最後に、自分の自然な声のまま、その「聞こえた言葉の置き方」だけを取り入れて歌ってみます。

声質まで寄せなくても、言葉の流れやリズムが原曲に近づくと、歌全体のまとまりが大きく変わります。

歌詞を文字どおり読む状態から、「実際に聞こえる音」を歌える状態になると、カバーの歌い回しがぐっと自然になります。

関連記事:歌詞が伝わらない原因は?|滑舌と発音を整えて聞こえる歌にする方法

自分用のブレス位置を書き込む

次に、曲を歌うための自分用の設計図を作っていきます。

歌詞を見ながら、まずフレーズの切れ目に「/」を書き込みます。

そこをブレス候補にします。

一度歌ってみて、フレーズの最後まで息が足りるか確認してください。

途中で息が苦しくなる場合は、原曲のブレス位置にこだわらず、自分が無理なく吸える場所を探します。

ただし、言葉の意味が途中で切れる場所や、音楽の流れが止まって聞こえる場所は避けたいところです。

たとえば8小節を練習するなら、最初から最後まで通して歌い、

どこで息が苦しくなったか。
どこなら一瞬で吸いやすいか。
ブレス後の最初の言葉が遅れないか。

を確認します。

自分のブレス位置が決まると、毎回その場しのぎで息を吸う必要がなくなり、表現にも余裕が生まれます。

ブレスは原曲の真似ではなく、自分の身体に合った「歌うためのオペレーション」として決めていきましょう。

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カバー曲は完成形をイメージしてから歌う

自分らしいカバーを作るうえで、もうひとつ大切なのが完成形のイメージです。

どんな声で始めるのか。

サビではどこまで盛り上げるのか。

最後は余韻を残すのか、しっかり終えるのか。

こうしたイメージがないまま歌い始めると、その場その場で原曲に引っ張られやすくなります。

絵を描くときも、何を描きたいかイメージがまったくないまま筆を動かすと、狙った仕上がりへ近づけるのが難しくなります。

歌も同じです。

「この曲を自分はどう歌いたいのか」という最終形が見えているほど、原曲のどこを取り入れ、どこを自分に戻すか判断しやすくなります。

歌う前に3つだけ決める

曲を通して練習する前に、3つだけ決めてみましょう。

① この曲でいちばん聞かせたい場所
② その場所をどんな声で歌いたいか
③ そこへ向かうまでに、どれくらい余力を残すか

たとえば、サビの高音を一番の見せ場にしたいなら、Aメロから声を作り込みすぎる必要はありません。

逆に、Aメロの言葉を聞かせたい曲なら、声量より言葉の置き方を優先することもあります。

この3つを決めてから歌うと、すべての場所を同じ熱量で歌う状態を避けやすくなります。

発表会やオーディションでは「自分の声が見える曲」を選ぶ

カバー曲は、好きな曲を選ぶ楽しさがあります。

ただ、発表会やオーディションで歌う場合は、自分の声を見せられる曲かという視点も必要です。

最高音が「運任せ」にならない曲を選ぶ

選曲でまず確認したいのが音域です。

最高音が、

「今日は出るかもしれない」
「調子が良ければ出る」
「本番で当たるかどうか分からない」

という状態では、本番での再現性が低くなります。

一方で、最初から最後までほとんど身体を使わなくても出せる音域だと、曲によっては見せ場を作りにくいこともあります。

ひとつの目安として、身体と呼吸をきちんと使えば安定して出せる高さが最高音になる曲は、自分の力を見せやすい選択肢になります。

最高音を3回歌って、毎回喉を固めずに同じ響きで出せるか確認してみましょう。

3回とも音程が大きく外れず、歌ったあとにも普段と同じ話し声が出るなら、本番でも扱いやすい高さです。

関連記事:高音が出ない原因は?喉が苦しくならない高音の出し方

自分が歌っている姿をイメージできるか

もうひとつ確認したいのが、その曲を歌う自分をイメージできるかどうかです。

歌い出しはどんな表情なのか。

どこで一番気持ちが動くのか。

サビで身体をどう使うのか。

最後の一音をどう終えたいのか。

こうした場面がある程度頭に浮かぶ曲は、自分の表現を作りやすくなります。

反対に、「好きだから歌いたい」という気持ちはあっても、自分がその曲をどう歌っているかまったく想像できない場合は、まだ選曲として整理しきれていないことがあります。

カバー曲を選ぶときは、「好きかどうか」に加えて、「自分がこの曲をどう仕上げたいかイメージできるか」も確認しましょう。

「自分の歌になった」と判断するポイント

最後に、原曲の真似から自分の歌へ戻れているかを確認します。

ポイントは、原曲と違うかどうかではありません。

声質が自然か。
喉や首に余計な力が入っていないか。
自分の得意な響きが出ているか。
原曲から取り入れた言葉の置き方や表現が、自分の声の中で馴染んでいるか。

この状態になっていれば、原曲の特徴を借りながら、自分の歌として成立してきています。

録音を聴くときも、「本人に似ているか」より、「この人の声として自然に聞こえるか」を基準にしてみてください。

自分らしいカバーとは、原曲から離れることではなく、自分の発声の中に原曲の良さを取り込めている状態です。

関連記事:録音すると歌が下手に聞こえる理由

よくある質問

好きな歌手の声を真似するのはよくないですか?

原曲の雰囲気をつかむために声質を真似することはあります。ただし、喉や首を固めないと出せない声になっている場合は、自分の自然な発声へ戻しましょう。最終的には、自分の声に歌手の良い要素だけを取り入れることを目指します。

原曲から一番真似した方がいいものは何ですか?

言葉の置き方は、ぜひ細かく聴いてみてください。プロの歌は、歌詞カードの文字どおりにすべての言葉を発音しているとは限りません。実際に聞こえる音を真似して話してみると、リズムや歌い回しをつかみやすくなります。

ブレスは原曲と同じ場所で吸った方がいいですか?

原曲は参考になりますが、自分の呼吸に合わせて調整して大丈夫です。歌詞にブレス位置を書き込み、フレーズの最後まで息が続くか、ブレス後の言葉が遅れないかを確認して、自分に合う位置を決めましょう。

自分の声で歌うと原曲の雰囲気がなくなります

声質を寄せる代わりに、言葉の置き方、リズム、ブレス、フレーズの流れを原曲から取り入れてみましょう。声そのものは自然なままでも、歌い回しを整理すると曲の雰囲気を残しやすくなります。

発表会やオーディションではどんな曲を選べばいいですか?

音域が自分に合っていることと、その曲を自分がどう歌うかイメージできることが大切です。最高音が運任せになる曲は避け、身体と呼吸を使えば安定して歌える範囲の曲を選びましょう。

まとめ

カバー曲で自分らしく歌うために、原曲から離れる必要はありません。

原曲は、歌い方を学ぶための大切な材料です。

ただ、声質まで強く寄せ続けると、自分の持ち声が見えにくくなることがあります。

まず自分の自然な発声へ戻り、そのうえで言葉の置き方、ブレス、リズムなど原曲の良い部分を取り入れていきましょう。

胸から上は固めず、お腹で呼吸をコントロールする。
歌詞の文字より、実際に聞こえる音をよく聴く。
自分に合ったブレス位置を決める。
歌う前に完成形をイメージする。

発表会やオーディションで曲を選ぶときも、好きな曲というだけでなく、その曲で自分の声をどう見せたいのかを考えてみてください。

声質が自然で、自分の得意な響きが出ている。

その中に、原曲から学んだ歌い回しが馴染んでいる。

そこまで整ってくると、カバー曲は「誰かの歌を真似するもの」から、自分の声を見せる曲へ変わっていきます。

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