WACCA MUSIC SCHOOL

講師ブログ

毎月講師会、研修、発表を行いより良い教え方を共有し、成果の感じられるレッスンを行えるよう努めています。

アレンジは”幅”で魅せる

こんにちは!
吉祥寺のZIGZAGと、銀座のWACCA、2つのMUSIC SCHOOLで DTM講師をしている難波です。

アレンジを進めるには

さて、イントロから始まってAメロ、Bメロ、そしてサビまでコードとメロディを作曲したとしましょう。これにドラムを付けることで、ひとまず音楽の3要素が揃い曲としては成り立ちます。
しかし、このままでは少し盛り上がりに欠けますね。コードはベタ打ち、楽器数も少なく派手さに欠けます。
そこで、アレンジの幅を見せることで楽曲の盛り上がりを作りましょう。

アレンジの”幅”とは

アレンジの幅には3つの要素があります。

  • 音量の幅
  • 音域の幅
  • 音像の幅

この3つの要素で幅を見せることで、楽曲の盛り上がりを表現することができます。

音量の幅、これについては言うまでもありませんね。当然、Aメロに比べるとサビの方が楽器数や音数が多くなり音量が大きくなります。音が大きくなれば盛り上がって聞こえるという当たり前の考え方です。

音域の幅、これはピアノのバラード曲などを考えてもらえれば分かりやすいかと思います。Aメロではピアノの伴奏だけだったところが、サビに入るとドラムやベースやストリングスが入ってきて高音も低音も増えてきます。単純な音量を上げるだけでなく使う音域も広くすると、楽曲がより盛り上がって聞こえます。

最後に音像の幅、これは少しわかりづらいですがPANやリバーブなど音の位置を広げるイメージです。例えばピアノ単体で演奏するよりも、オーケストラが一緒に演奏する方がたとえ音量や音域に差をつけなくても豪華に、派手に聞こえると思います。

これらの要素に幅を付けることで、セクションごとの盛り上がりをコントロールしていきます。

アレンジは引き算

さて、実際にこの幅を使って盛り上がりを作るにあたって、まず最初に曲中で最も盛り上げたい部分から作り始めていきます。
ことDTMにおいては、生演奏などと違い好きな楽器をいくらでも足すことができてしまいます。そのため、落ち着いたセクションから作り始めてしまうと盛り上がりを付けるために際限なく楽器を足していき、次第にアレンジがごちゃごちゃしてとっ散らかった曲になってしまうことが多々あります。

盛り上がりを見せる上で大切なのは最大値を伸ばすことではなく、あくまで最も大きい部分と小さい部分の差を作ることなので、先に最大値を決めておき、そこから盛り上がりを削っていく方が楽曲としてのまとまりが作りやすいのです。

このアレンジの”引き算”が上手くできると、盛り上がりとまとまりがコントロールされた良いアレンジを作ることができるのです。

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