おはこんばんにちは!
WACCA MUSIC SCHOOLのケンケンでございます。
もう少しで2024年も終わりですねぇ。
めっちゃ説明しながら説明噛んだなぁとか、発声練習のピアノで良く間違える箇所あったなぁとか、色々と振り返りつつ、来年はどんな事をお伝えできるかなぁなんて振り返ったりしております。
「歌詞を、言葉を大切にしよう!」
さてさて、今日は僕がレッスンで生徒さんによくお伝えする事をお話ししたいと思います。
それは「歌詞を言葉として喋ろう」と言う事です。
これは歌詞をどう届けるか、と言った表現の意味合いではなく、もっと根本的な、言葉としての発話を大切にしよう、というお話しです。
歌詞は文章です。
文章は(日本語であるならば)文節に分けられ、文節は動詞や助動詞、名詞に分けられ、その中にも主語述語などの強弱があります。そして単語の一つ一つには、その言葉の抑揚、イントネーションがあります。
「歌詞を分析してみよう!」
例えばですが、アナ雪の「イントゥ・ジ・アンノウン」のサビで『未知の旅へー!』というフレーズがありますが、歌のメロディだけを見ると、低音から高音へあがる構成になります。
こういうお尻を高音で伸ばすサビは古今東西沢山ありますが、その様な歌を歌う時に、お尻上がりな高音と同時に、言葉も語尾が変に飛び出て語頭が聞こえない、埋もれてしまう場合が多く見受けられます。
高い音は声にエネルギーが乗るので(また音楽としてもエネルギーが積み重なった先に高音の解放が来てるので)、高音が大きな声になったり、お尻にエネルギーが乗る、気持ちよくなるのはアリなのですが、それだけでは日本語の歌詞が聞こえません。
歌詞の「未知の旅へ」を分解すると「未知/の/旅/へ」になり、「名詞/助詞/名詞/格助詞」となります。このうち名詞である「未知」と「旅」は頭にアクセントが来る名詞で決して尻上がりの流れにはありません。また単語を繋ぐ助詞は、基本単語よりも強く出る事はありません。
そう考えると、言葉としては決してお尻上がりなだけでは日本語として成立しない事がわかるかと思います。
「アクセント、抑揚を意識して歌おう!」
ではどうするか?
お尻を弱くする、それも一つの手ですが、この場合大事なのは語頭のアクセントをしっかり出す事です。
つまり日本語、言葉としてのルールに則った強弱やアクセントを歌の中でしっかり意識しよう、という事です。
そうする事で口から紡がれるものが、単にメロディに上下する「音声」ではなく、皆さんの「歌」にあっという間に昇華します!
また、基本的に歌詞というのは曲の強弱、メロディとその言葉の響きが上手く適合する様に作られる場合が多いです。
ですから作詞、翻訳の段階から、その言葉のアクセントや抑揚は想定された上で、その言葉を選ばれているわけです。
ですがそれを歌としていざ練習すると、音楽としての音の高低にばかり目を奪われて、何を言っているか聞き取りにくかったり、音楽のリズムやグルーヴが掴みにくくなってしまう場合が多い。。。惜しい。。。惜しすぎる!!!
「歌詞を言葉として喋ろう!」
簡単な例を出しましたが、勿論日本語の言葉としてのアクセントのルールはまだまだ沢山ありますし、他の言語でもそれは当然あります。
これらを知識として、意識して使えたら勿論最高ですが、もっと簡単に、歌詞を普段通りに喋って、そのイントネーションを音楽に反映をさせていきましょう。
特にミュージカルでは、歌詞は非常に大切な意味を持ちます。それをしっかり届けられる様に、是非、歌詞だけを台詞の様に、日常会話の様に喋ってみてください!
それでは今回はここまで。ばいちゃ!
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