WACCA MUSIC SCHOOL

講師ブログ

毎月講師会、研修、発表を行いより良い教え方を共有し、成果の感じられるレッスンを行えるよう努めています。

【演技が上手くなりたい人へ】感受性を磨くべき理由とは?

演技・話し方講師の矢野衣千佳です。

演技が「上手い人」には、ある共通点があります。

それは【感受性の高さ】です。

たとえばこんな経験、ありませんか?

「役の気持ちが伝わってこない」「形だけの芝居だね」と言われたり、泣くシーンで頑張っているのに、涙が出てこない。

それは、もしかしたら感受性が足りていないのかもしれません。

今回は、演技に一番必要で大切な要素になってくる「感受性」を高める方法をお伝えしたいと思います。

感受性とは?

まずは、そもそも感受性とは、なに?というところからになりますが、

感受性とは、外からの刺激や他人の感情、状況などを感じ取る力や反応する力のことを言います。

感受性の高い人の特徴は以下の通りとなります。

・他人の気持ちをよく察する(共感力が高い)

・芸術や音楽に深く感動する

・環境の変化に敏感(気圧、音、匂いなど)

・考えごとが多く、内面の世界が豊か

・ときに傷つきやすい

あなたは、いくつ当てはまりましたか?

演技において、なぜ感受性が必要なのか?

何に対しても「感じる力」(感受性)が強くなければ良い演技は生まれてきません。

相手のセリフを聞き、行動、状況を感じとり、そこで初めて気持ちが生まれて自分のセリフに繋がっていきます。

例えば、こんなシーンがあったとします。

(あなたを助けようとして、重傷の怪我をしてしまう相手役。仮に恋人の設定だとします。)

相手「死ぬ前に、一つだけ謝らせてほしい。幸せにしてあげられなくてごめん」

(あなた、堪えきれず涙をボロボロこぼしながら、)

あなた「そんなこと言わないで!死なないで!」

(息絶えそうになる相手役。)

このシーンを演じるにあたり、自分の中でなんの感情も湧き上がってこなければ、機械的な形だけの空っぽな演技になってしまい、嘘泣きのシーンになってしまいます。

無理矢理気持ちを作っても、それもまた形芝居になってしまいます。

嘘泣きの形芝居を見て、観ている人たちの心には感動も生まれなければなんのメッセージも届きません。

演技を上手く見せるためのテクニックはいくらでもありますが、演じる事の根底にある一番大事なものは「気持ち」です。

その気持ちは無理やり作るものではなく、自分の個人的な気持ちでもなく、与えられた役としての気持ちです。

その気持ちが無い状態で、テクニックを多様した演技を見せられても、演じているフリにしか見えません。

感受性を強くするためにできること

では、感受性を強めるためにはどうしたいいのか?

五感を意識して使う

まずは五感(視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚)を研ぎ澄ます。

・散歩しながら自然の音や匂いに集中してみる

・食事中に「味」「香り」「食感」に集中する

・目を閉じて周囲の音に注意を向けてみる

感じた事のノートやスマホにメモするのも可視化されて良いです。

また、よく観察する癖をつけていきましょう。

アートや文学に触れる

・詩や小説、機会があればドラマ台本や舞台戯曲を読む(登場人物の感情に共感する)

・美術館などで絵画や写真をじっくり眺めみる

・色々な映画をみたり、色んなジャンルの音楽を聞いたりする

また、舞台やミュージカルを観に行ったり、コンサートやライブに行って、生のパッショをを感じることがとても有効です。

映画、舞台、今話題のドラマなどはチェックして、沢山の作品に触れましょう!

最後に

感受性は「生まれつきの才能」だと思われがちですが、実は練習をすれば高めることができます。

また、もともと感受性が高い人でも、日々の生活の中で自分の感情に蓋をしすぎてしまうと、だんだん鈍くなってしまうこともあります。

だからこそ、日常生活で感受性を磨くことを意識していきましょうか!

少しずつで大丈夫なので、毎日積み重ねることで演技力アップに直結していきます。

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