はじめまして!
WACCA MUSIC SCHOOL 講師の吉岡です。
自分で曲を完成させたら、いろんな人に聴いてほしいですよね。
今日は、そんなあなたのための記事です。
作曲、ミックス、マスタリングなど曲を完成させる工程については、これまでの記事でご紹介しているので、ぜひそちらもチェックしてみてください。
音楽を聴く媒体
突然ですが、皆さんどんな媒体で普段音楽を聴いてますか?
CDやレコードという方もいるかも知れませんが、昨今はApple MusicやSpotifyなどの配信サービスを使用している方が多いのではないでしょうか。
今日はそんな配信プラットフォームにご自分の楽曲をアップロードする方法「デジタルリリース」をご紹介します。
デジタルリリースとは?
「デジタルリリース」とは、CD やレコードといったフィジカル(物理的)な媒体を出さずに、ストリーミングやダウンロードサイトのみで楽曲を公開することを指します。
配信サービスには Apple Music、Spotify、LINE MUSIC など無数に存在しますが、これら一つ一つに手動で楽曲をアップロードする必要はありません。(というより、そもそもできません)
そこで登場するのが、ディストリビューションサービスです。
ディストリビューションサービスの役割
完成した楽曲をディストリビューションサービスに提出すると、一定の審査を経て、各種ストリーミングサービスに自動的に配信されます。
主なディストリビューションサービスには以下のようなものがあります:
- TuneCore(最大手)
- Big Up(国産大手)
- DistroKid(海外で使用者が多い)
- AWAL
- LANDR
- CD Baby
規模も国もさまざまなサービスがあるので、よく調べてご自身に合ったものを選んでください。
選ぶ際のポイントとしては、料金プランや配信先の数などがあります。
主な料金形態(サービスによって異なる):
- 楽曲ごとに配信料を支払うプラン
- 年間定額で楽曲をいくつでも配信できるプラン
- 配信料が無料で、売上に応じて手数料が発生するプラン
例を挙げると:
- TuneCore:1曲ごとの配信 or 年間定額プラン
- DistroKid:年間定額制
- Big Up:配信料無料・手数料制
TuneCore は配信先が多く、サービスも安定しているのでおすすめです。
国内向けを重視する場合は、Big Up も個人的にはおすすめです。
実際の配信手順と注意事項
まず、各サービスに登録してアーティストアカウントを作成し、マスタリング済みの完成音源とジャケット写真を用意して、必要項目や歌詞(任意)を入力していきます。
細かい手順はサービスごとに異なりますが、基本的には指示に従って進めていけば問題ありません。
① リリース予定日の2週間〜1か月前には登録を済ませる
一部のサービスでは最短2日で配信可能ですが、その場合、Apple Music にはアップされているのに Spotify にはまだ反映されていない…といったタイムラグが発生し、リスナーを混乱させる可能性があります。
一般的には3週間前に登録すれば、各ストリーミングサービスで同時に配信開始されます。これは「サブミット期間」とも重なります。
サブミット期間内に登録することで、Spotify や Apple Music のプレイリストに楽曲を事前に提出(サブミット)することが可能になります。
プレイリストに採用されれば、新しいリスナーへの露出が大幅に増える可能性があります。
アルゴリズム的にも、サブミットした曲の方が有利に働く傾向があるため、この機能は積極的に活用しましょう。
② ジャケット写真の解像度に注意
ディストリビューションサービスによっては、ジャケット写真の画素数や容量に規定があります。
「せっかく用意した画像が使えなかった…」というケースもあるので、あらかじめ各サービスのガイドラインを確認しておきましょう。
③ 配信先は基本的にすべて選択する
最後に、配信先の選択画面でどのサービスに配信するかを選ぶ場面がありますが、特別な事情がない限り「すべて選択」がおすすめです。
確実な根拠があるわけではありませんが、全選択にしておくことで、アルゴリズム上の評価が高くなる傾向があるように感じています。
まとめ
今回は、僕の経験をもとに「ディストリビューションサービスを使ったデジタルリリース」についてご紹介しました。
最初は戸惑うこともあるかもしれませんが、この記事が少しでも皆さんのお役に立てば嬉しいです。
あなたの大切な音楽が、最高の形で世界に届くことを願っています!