はじめまして!
WACCA MUSIC SCHOOL 講師の吉岡です。
作曲やDTM、歌唱など、さまざまなジャンルでブログを書いておりますが、今回は「MIX 入門講座 2」ということで、生ドラムのミックス方法についてお伝えしていきます!
昨今はDTMで楽曲制作が完結することも多い便利な時代ですが、それでも生演奏の魅力は強く、多くのアーティストがスタジオで生楽器のレコーディングを行っています。
スタジオでバンドレコーディングをしたが、ミックスは自分で担当しなければいけない。
今回はそんな場合を想定してお話ししていきます。
データの整理
では、手順を順番に説明していきましょう。
ドラムには、通常複数本のマイクが立ちます。
それらマイクの音は、それぞれモノラルトラックとして録音されます。
このようにずらっと並んだ波形全てがそれぞれのマイクの音です。
実際のMIX作業に入っていく前に、まずは整理するために各トラックに名前をつけましょう。
通常のドラムレコーディングのトラックは上から
・アンビエント
・Top L
・Top R
・Hi Tom
・Mid Tom
・Floor Tom
・ハイハット
・スネアトップ
・スネアボトム
・バスドラム IN (バスドラムの穴の内部に入るマイク)
・バスドラム OUT (バスドラムの穴の外部に入るマイク)
となります。まずはこの順番でトラックに名前をつけていきましょう!
ノイズ削除
VSTプラグインの音源と違い、生ドラムのレコーディング音源には「マイク同士の音の被り」が必ず存在します。
特にタムにはそれが多く含まれるので注意しましょう。
上記画像のようにノイズゲートを使用して対象楽器以外の音を削除する場合と、直接波形をエディットする場合の2種類が主に存在します。
タムは基本的に鳴っている箇所が少なく、音のかぶりが多いので、この処理がとても重要です。
その他のトラックにも必要に応じてノイズゲートをかけましょう。
ただし、アンビエントマイクとトップマイクにはかけなくて大丈夫です。
最後に
ここまで説明した処理が完了したら、次はそれぞれのドラムパーツの音をお好みに調整する段階に移行します。
具体的には、EQ・コンプなどのプラグインを使って調整していきますが、これ以降の内容はかなり複雑になるので、次回また詳しくお話しするとしましょう!
今回のブログの重要なポイントをまとめると、VSTドラムと比較した生ドラムの特性は「マイクの数」と「音の被り」にある、ということです。
ここをまずはしっかりと把握して作業を進めてみてください。
それでは、また来月!