「カラオケで思うように歌えない」「自分の歌がなんか嫌い…下手だし(T_T)」そんな風に悩んでいませんか?
実はこの悩み、歌が好きな人の多くが一度は感じたことのあるものです。
でもご安心ください。
ちょっとした練習方法の工夫やポイントを押さえるだけで、歌唱力アップのスピードは格段に変わります。
本記事では、漠然と「感覚」で歌うのではなく論理と理論に基づいた効果的な歌の練習法をご紹介していきます。
歌が上手くなりたいと願う全ての方へ、明日から実践できる具体的なボイトレのコツをお届けします。
練習次第で「歌が下手」は克服できます。
ポイントを押さえて効率よく上達しましょう。
よくある悩み:「どう練習しても歌が上手くならない…」
「歌が上手くなりたいけど、何をどう練習すればいいのかわからない」「毎日カラオケで歌っているのに全然上達しない」――こうした悩みを抱える人は少なくありません。
自己流で闇雲に練習しても、正しいアプローチでなければ効果が出にくいことがあります。
例えば、なんとなく好きな曲を繰り返し歌うだけになっていたり、自分の歌のどこが悪いのか分析できていなかったりしませんか?
「なんか自分の歌がイヤだ…」という漠然とした不満のままだと、具体的な改善策を立てることも難しいですよね。
まずは現状の自分の歌唱を客観視することが上達への第一歩です。
スマホで自分の歌を録音したり、カラオケの録音機能を使ったりして、聴き返してみましょう。
恥ずかしいかもしれませんが、録音した自分の歌を客観的に分析するクセをつけることで、改善すべきポイントが見えてきます。
自分では「下手」と感じていた部分も、「ピッチが不安定」「息が続いていない」「棒読み」など具体的に捉えられれば対策が立てられます。
〜ちょこっとメモ〜
WACCA MUSIC SCHOOLではレコーディングか無料でできます。
プロ仕様の機材で自分の歌を録音し、講師と一緒に客観的に振り返ることで、上達すべきポイントがクリアになります。
自宅での録音が難しい方も、ぜひ活用してみてください。
それではここから、歌が劇的に上手くなるための具体的な練習ポイントを見ていきましょう!

効果的に歌を練習する5つのコツ
1. 好きな曲を選び、まず歌詞を覚えよう
練習曲に迷ったら、まずは自分の大好きな曲から始めるのが一番です。
愛着のある曲であれば何度歌っても飽きにくく、モチベーションを保ちやすいですよね。
ただし、歌う前に歌詞をしっかり暗記しておくことをおすすめします。
なぜなら、歌が上手く聞こえるようになる1番のコツは「感情を乗せる」ことだからです。
自分の歌を録音した時に「棒読みだな」と感じたことはありませんか?
これは、歌に感情を乗せようとせずに歌ってしまうことで、歌声にニュアンスが宿っていないからそう感じるのです。
例えば「とにかく優しい声で歌ってみよう」と意識して歌ってみてください。
そうすると、何も意識しないで歌っている時より明らかに棒読み感が薄れていることに気付くはずです。
(ここで変化が無い人は、声を優しい声色に変化させられていません。裏を返せば、声色を変化させることさえできれば、棒読みではなくなります)
歌詞を覚えていない状態だと、「次のフレーズは何だっけ?」と余計なところに意識が向いてしまいがちなので、肝心な感情の部分が疎かになってしまうのです。
実際、歌が上手な人になるための手っ取り早い方法は、まず歌詞を完全に覚えてしまうことだといわれています。
歌詞を覚えてしまえば曲に集中でき、音程・リズム・感情など他の重要ポイントに脳のリソースを割けるようになります。
2. 発声の基礎を大切に:腹式呼吸と姿勢
「練習=ひたすら歌うこと」だと思っていませんか?
実は、いきなり曲を歌い込むよりも、地味な発声練習や呼吸トレーニングこそが上達への近道です。
特に腹式呼吸は歌の練習に取り組む際に誰もが最初に意識すべき重要ポイントで、歌唱力向上には欠かせない要素です。
なぜなら、吸気に関わる筋肉(横隔膜)が働かないと、喉が力んでしまうからです。
試しに、多めの息を口から腹式呼吸で吸い込んでみてください。
そうすると、横隔膜が下がり、お腹が膨らみ、肺が縦に膨らみ、喉仏が下がり、声帯は開き、仮声帯や喉頭蓋といった息を堰き止めるための器官も全て開かれ、喉の緊張感が一切無くなるのを感じるはずです。
実は、これらの現象は全て連動しています。
つまり、横隔膜をしっかり働かせれば、それに連動して喉が吸気の時の状態に近づこうとするので、無駄な力みが自然と消え去るのです。
逆に呼吸筋(横隔膜)が働かないまま声を出そうとすると、吸気の際に起こる作用の恩恵が受けられなくなるので
・声帯が強く閉じすぎるので、声が枯れやすい
・息を堰き止める動作が強く行われ、喉が締まる
・喉仏が上がってしまい、キンキンした声になる
こういった症状に悩まされることになります。
唯一の解決策は、腹式呼吸をマスターし、横隔膜を常に働かせられるようになることだけなのです。
●腹式呼吸の練習方法
腹式呼吸とは、お腹(横隔膜)を使って深く安定した息を吐く呼吸法です。
まずは背筋を伸ばして立ち、肩の力を抜いて深呼吸してみましょう。
息を吸うときにお腹が膨らみ、吐くときに凹むのを感じられればOKです。
吐く時には、息を可能な限り長く、一定に吐く練習をして、横隔膜の緊張感を保ったまま息を吐く癖をつけましょう。
息を吐く時に横隔膜の緊張感が緩んでしまっていたら、結局声を出す時には横隔膜は緩んでしまっていることになるので、吸気時に起こる作用の恩恵は受けられなくなります。
息を長く吐く練習としては、リップロールが効果的です。
声を出さずになるべく長くリップロールをするのですが、この時に唇が震える範囲はなるべく小さくしてください。
リップロールの際に横隔膜の緊張感が緩むと太く多量の空気が唇に当たることになるので、震える範囲が広くなります。
なるべく小さい範囲でリップロールをしながら、最低15秒ロングトーンしてください。
すると、鳩尾の辺りで、何かを堪えているようななんとも言えない緊張感が生まれることに気がつくはずです。
これが横隔膜の緊張感を保ったまま息を吐くという動作になります。
歌唱時にはこの独特の緊張感を保ったまま歌わないと、たちまち喉が締まってしまいますので、確実に感覚を自分の物にしましょう。
●姿勢による影響
姿勢も大切です。
猫背だと息を吐く時に横隔膜の緊張感を保ちずらくなるので、猫背の矯正はまず最初に取り掛かるべき事案です。
横隔膜は姿勢維持筋でもあるので、横隔膜がしっかり働くと姿勢が自然と良くなります。
試しに腹式呼吸で深呼吸をしてみると、少し姿勢を良くしたくなる感覚があるはずです。
つまり、どのような姿勢が1番腹式呼吸がしやすいかを考えながら練習していけば、自然に姿勢も良くなっていくのです。
補足: WACCA MUSIC SCHOOLでは、まず基本の発声練習からレッスンを始めます。
正しい呼吸法や発声フォームを身につけてから曲練習に入ることで、効率よく良い声を出せるようになります。
基礎をおろそかにせず、一緒に土台作りをしていきましょう。
3. 正確に音程を取る練習
歌が上手い人は、一音一音を正確な高さで歌えています。
音程を外してしまう人は、まず音を取る練習から始めてみましょう。
●テンポを落として歌う練習
まずは闇雲に歌うのではなく、テンポを思い切って落として歌ってみるのがおすすめです。
曲をスローテンポで歌うことで、普段ごまかしていた音程のズレに気づきやすくなります。
●楽器で出した音と同じ音程の声を出す練習
ピアノやギターで音を出して、その音と同じ音程の音を一発で出す練習も効果的です。
しゃくりあげたり、ロングトーンの中で音程を調整したりするのは禁止です。
一発で正確に音程を当てられるように練習してください。
この練習をしていくと、音を出す前にその音程を「イメージ」しないと出せないことに気づくはずです。
音程が良くない人はこのイメージの過程が抜け落ちてしまっていたり、イメージの精度が悪かったりするので、繰り返し練習してイメージの精度を上げていきましょう。
●目を閉じて歌う練習
目を閉じて音をイメージしながら歌う練習も効果的です。
視覚情報を遮断することで聴覚に集中し、自分の出している音程を細かく感じ取ることができます。
音程が合っているか不安な部分は、歌詞ではなく「ラー」「ドレミ」など音名で音をなぞる練習も試してみてください。
一度正確に音程を取れるようになれば、自信を持ってそのフレーズを歌えるようになります。
4. リズム感を鍛える:ゆっくり→原曲テンポで反復
音程と並んで大事なのがリズム感です。
リズムがヨレてしまうとどんなに音程が合っていても歌が走ったりモタったりして聞こえてしまいます。
リズム練習の基本は、まず難しいフレーズほどゆっくり確実に歌うこと。
メトロノームを使ったり、手や足でカウントを取りながら練習しましょう。
原曲よりもかなり遅いテンポで歌ってみると、音の長さや区切りを正確にとらえる訓練になります。
慣れてきたら徐々にテンポを上げ、最終的には原曲の速さで歌えるようにします。
カラオケ音源を再生速度0.8倍などに落として練習するのも有効です。
一度身体に刻み込んだ正確なリズムキープの感覚は、テンポが速くなっても活きてきます。
どうしてもリズムが取りづらい曲は、一度歌わずにリズムだけ口ずさむ(ダッダッダッ…などとビートを言う)練習や、歌詞をリズムに乗せて読んでみる練習も試してみましょう。
5. 自分の歌声を録音し、客観的にフィードバックする
最初にも触れましたが、上達の鍵は客観的な振り返りです。
自分ではしっかり歌っているつもりでも、録音を聴いてみると想像と違う…なんてことはよくあります。
プロのボーカリストでさえ、自分の歌を録音して細かくチェックしています。
「練習=録音して聴くまでがセット」と考えましょう。
自宅でできる場合はスマホやICレコーダーでOKですし、音質にこだわるならスタジオを借りて録音してみるのも良いでしょう。
録音を聴いたら、良かった点・改善したい点を箇条書きで書き出すことをおすすめします。
例えば「サビで声が苦しそう」「低音が響いていて良い感じ」など具体的にメモします。
漠然と「下手だ」と自己嫌悪するのではなく、具体的なダメ出しポイントを言語化することが大事です。
問題点が見えたら、それぞれに対策を考え練習メニューに反映しましょう。
〜ちょこっとメモ〜
WACCA MUSIC SCHOOLでは、レッスン中にプロ仕様の機材で録音を行いながら具体的なアドバイスを提供しています。
発声・音程・リズム・ビブラートなど技術ごとに「何をすれば身につくのか」を抽象的ではなく明確に伝える指導法なので、「レッスンのたびに上達を実感できる!」と好評です。
自分一人では気づけない改善点も、講師と一緒なら効率よく発見できますよ。

陥りがちなミスとその対策
最後に、ボイストレーナーの視点から歌の練習でありがちな間違いと、その解決策をいくつか挙げます。
当てはまるものがないかチェックしてみてください。
喉だけで大声を出してしまう
つい張り上げて歌おうとして喉を痛めるケースです。
対策として、まずは腹式呼吸で横隔膜を使えるようになりましょう。
先述のトレーニングで吸気時だけではなく、排気時も横隔膜の緊張感を保てるようになれば、「後輪状披裂筋」という「声帯を開かせつつ声帯の後部を固定する」という筋肉が横隔膜に連動して働くようになります。
この「後輪状披裂筋」と、声帯を伸ばす代表的な筋肉である「輪状甲状筋」がセットで働くことにより、声帯は薄く引き延ばされ、大きな声を出さなくても高い声が出せるようになります。
輪状甲状筋は裏声で鍛えることができるので、まずは横隔膜を吸気・排気関係なく使えるようになり、並行して裏声のトレーニングをしていきましょう。
また、後輪状披裂筋は声帯を開かせる機能もあるため、声帯が分厚く合わさりすぎることを防止し、声枯れを防いでくれます。
つまり、大声で張り上げてしまう人にとっては、横隔膜との連動によって後輪状披裂筋を目覚めさせることが最優先事項なのです。
上手い人の真似ばかりで自分の声を理解していない
好きなアーティストの模倣は勉強になりますが、自分の声質や特徴を把握しないままだと独りよがりになります。
録音を聴いて、自分の声の長所短所を分析しましょう。
「自分ならではの持ち味」を伸ばすことも大切です。
練習メニューが単調で飽きてしまう
毎回同じ曲・同じ練習ばかりでは飽きてしまいモチベーションが続きません。
発声練習→課題曲A→課題曲B→録音チェック…といったようにメニューにバリエーションを持たせましょう。
好きな曲と苦手な曲を交互に練習するのも効果的です。
自己流で独りで悩んでしまう
人に聞かれるのが恥ずかしくて独学で頑張る方も多いですが、行き詰まったら遠慮なく専門家を頼るのも手です。
短期間でもボイトレのレッスンを受ければ、自分では気づかなかった癖を指摘してもらえたり、効率的な練習方法を教えてもらえます。
一人で抱え込まず、時には第三者の耳を借りましょう。
おわりに:効率よく楽しく上達しよう!
「歌が上手くなりたい!」という気持ちがあるなら、あとは正しい練習法で行動あるのみです。
今回ご紹介したように、好きな曲でモチベーションを維持しつつ、基礎をおさえた練習と客観的な振り返りを続ければ、必ず以前とは違う自分の歌声に出会えるはずです。
WACCA MUSIC SCHOOLでは、「なんとなく」ではなく論理的に歌唱力を伸ばすレッスンを日々行っています。
「歌が上手くなったら〇〇に挑戦したい」という夢も、ぜひ一緒に叶えましょう。
独学で伸び悩んでいる方や、効率よく上達したい方は、まずはお気軽に無料体験レッスンにお越しください。
プロの講師があなたの悩みに向き合い、最短ルートでの上達をサポートします。
録音体験も含めてレッスンを試せるので、きっと新たな発見がありますよ。
さあ、今日から論理的な「歌の練習」を始めて、憧れのあの曲も気持ちよく歌える自分に近づいていきましょう!
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