こんにちは!WACCA MUSIC SCHOOLです。
カラオケで高得点を取りたいとき、「音程正解率」ばかりに目が行きがちですが、実は大きなカギを握るのが「マイクの持ち方」です。
なぜなら、マイクの持ち方が「表現力」という採点項目に直結しているからです。
なぜマイクの持ち方がカラオケの点数に大事なのか?
カラオケの採点基準の中に「表現力」という項目があるのを見たことはありませんか?
この表現力は、音程正解率と並んで得点に大きく関わってくる指標のひとつです。
特に95点以上の高得点を目指す場合には、欠かすことのできない要素といえるでしょう。
表現力では、「歌の中で自然にボリュームの強弱がつけられているか」が評価の基準になっています。
俗にいう「抑揚」ですね。抑揚が自然に取れていれば、表現力があるとみなされ、得点がアップするという訳です。
カラオケの採点はマイクに入力された歌声の情報を分析して得点化する仕組みなので、同じ歌を歌っていてもマイクの持ち方によってシステムがどのように認識するかは変わってきます。
例えば、マイクと口の距離が遠すぎると、実際には大きな声で歌っていても小さな声だと判断されてしまいます。逆に近すぎると、ずっと大声で歌っているように受け取られることもありますよね。
つまり、マイクの位置や角度はカラオケが認識する声のボリュームと直結しているわけで、その結果「表現力」の評価にも大きな影響を与えるのです。
なぜカラオケに表現力という項目があるのか
例えば、「ドラえもん」に出てくる「ジャイアン」というキャラクターがいますね。
このジャイアンは歌が下手なことに定評があるキャラクターですが、下手な理由の一つが「ずっと大きな声で歌っていること」です。
歌というのは言うなれば「短い物語」に他ならないので、ちゃんと起承転結がある歌の方が上手く聞こえます。
歌で起承転結を表すのに最も重要なファクターが「音量」なのです。
小さいボリュームからだんだん大きなボリュームになると、それだけで物語性を感じさせますよね。
「声のボリューム」というのは歌に物語性を宿せるかどうかを左右するとても重要な役割を担っているのです。
声のボリュームがいつも大きいジャイアンは、歌の中で物語性を表現することができず、歌が下手だと思われてしまうのです。
カラオケの機械は、歌から物語性の有無を直接読み取るのは難しいです。
そこで「声量の強弱=ボリュームの幅」から物語性を判断し、それを「表現力」という項目で得点化しているのです。

マイクの適正距離
ここまでの流れからわかるように、マイクの位置は「表現力」の得点に直結しています。
カラオケの「表現力」は、ボリュームによって物語性を表現できているかを採点しているため、マイクの距離が適切でないと正しく評価されません。
もしマイクが口にずっと近すぎたらどうでしょうか。機械からすれば「ずっと耳元で歌われている」のと変わらず、「ボリューム大〜ボリューム超大」しかない幅と判断されてしまいます。これではジャイアンと同じ状態になってしまいますよね。
一方で、適度な距離を保てば「ボリューム小〜ボリューム大」の幅をしっかりと表現でき、歌の物語性も正しく採点に反映されます。
そのためには、マイクは口から5〜10センチ程度の距離を常に保つように意識することが大切です。
表現力得点アップへの第一歩は、マイクの位置調整から始まります。正しい距離感を意識するだけで点数は大きく変わる可能性があるのです。
マイクの角度を意識する
マイクは距離だけでなく角度も大切です。角度によっても認識され方が変わってきます。
なぜ角度が大事なのか
カラオケのマイクは頭の部分が真っ直ぐ口に向いていないと、正しいボリュームで認識されません。つまり、距離が遠すぎる時と同じような扱いになってしまうのです。
よくマイクの頭の部分が真上を向いたまま歌っている人がいますが、これは典型的なNGパターンのひとつ。声量を正しく届けられないので注意が必要です。
歌の最中に角度を気にすると歌に集中できなくなるため、自然に理想的な角度を保てるような握り方を覚えておくことが重要です。
角度による音の入り方の違い
角度を少し下から上に向けると、息の音が軽減されやすく、声が柔らかくマイクに入ります。
逆に真正面からだと声量はしっかり届きますが、破裂音やブレス音も拾いやすくなります。
曲調や声質に合わせて角度を変えることで、採点機に最も有利な声の入り方を調整できるのです。
角度調整で避けられるノイズ
マイクの角度を工夫すれば、余計な雑音やブレスが入りにくくなります。
特に「サ行」や「パ行」などの破裂音は角度をずらすだけで軽減可能です。これにより、採点機が声をより安定して認識しやすくなります。
マイクの握り方を工夫する
マイクの握り方にも気をつけるべきポイントがいくつかあります。
グリル部分は絶対に握らない
マイクの銀色の網目部分(グリル)は、声を拾うための一番大切な部分です。ここを手で覆ってしまうと音がこもり、特に高音域が削られてしまいます。
その結果、声の抜けが悪くなり「クリアさがない」「こもった歌声」として採点に反映され、表現力の評価も落ちやすくなります。
カラオケの採点機は声の明瞭さや広い音域を加点ポイントにしているので、グリルを握るのは大きなマイナスです。必ず黒いボディ部分を持つようにしましょう。
軽く握るのがベスト
マイクを持つときに力を入れすぎてしまう人は少なくありません。緊張すると無意識に力が入り、ぎゅっと強く握ってしまうこともありますよね。
しかし、強く握ると腕や肩に余計な力が入ってしまい、マイクの角度や距離が安定しなくなります。
小さなブレでもカラオケ採点機は「声が安定していない」と認識しやすく、点数が伸びにくくなります。
おすすめは、ボールペンを持つくらいの軽さで包み込むように握ること。軽く持つことで腕や体もリラックスし、声の響きも自然になります。
両手持ちはOK?
歌に感情を込めたいときや、表現を大きく見せたいときに両手でマイクを持つ人もいます。結論から言えば、両手持ち自体は問題ありません。
ただし注意すべきは、やはりグリル部分を覆わないこと。両手で持つときも必ず黒いボディ部分に限定しましょう。
採点で点数を狙う場合は、安定感のある片手持ちが基本です。両手持ちは演出として有効ですが、点数優先のときは片手持ちをおすすめします。
カラオケで高得点を狙いたい人へ
距離と角度を一定にして歌声で抑揚をつける
ここまでで、マイクの距離・角度・握り方がボリュームの認識に大きな影響を与え、それが表現力の得点に直結することを解説してきました。
それを踏まえた上で、カラオケで高得点を狙う上で基本となるのは、「マイクの距離と角度を一定にした上で、歌声で抑揚を付ける」というやり方です。これが最も理想的であり、「点数は高いけど歌はそんなに上手く無い」という状態も防ぐことができます。
歌声で抑揚を付けるコツ①曲の全体の流れを意識する
まず、歌う前に曲の大まかな流れを思い出すようにしましょう。
どこが1番盛り上がらなければいけないのかをしっかり認識してから歌い出せば、それ以外の部分はボリュームを落として歌えば良いだけなので、シンプルで頭がスッキリします。
マイクの距離と角度をしっかり一定に保った上で歌声のボリュームを落とせば、カラオケの機械にしっかりと「ボリュームが小さいこと」が伝わります。
歌声で抑揚を付けるコツ②平行してボイストレーニングを行う
男性の場合、C4以上の音は声量を上げないと地声で出しづらかったりする場合がほとんどです。
最近のJ-POPは高音化が進んでいて、AメロからC4よりも高い音が頻繁に出てくることも珍しくありません。
そういった場合、曲の流れを把握した上で気をつけて歌っても、能力的にボリュームをセーブできないことになってしまうので、ボイストレーニングは平行して行っておく必要があるでしょう。
特にミックスボイス の習得は必須です。ミックスボイス があれば中高音の地声を音量を大きくしなくても出せるようになるので、どんな曲でも歌声で抑揚を付けられるようになるには必須のテクニックと言えるでしょう。
裏技:マイクの距離で抑揚をつける
ここからは番外編ですが、歌声ではなくマイクの距離で抑揚を付ける方法があります。
声を張らずに抑揚を作る方法
強く歌う部分ではマイクを10〜15センチほど離し、弱く歌う部分では口元に近づける。このシンプルな工夫だけで、カラオケの機械には「抑揚がある」と認識されやすくなります。
喉への負担を抑えたい人や、声量の幅を出すのが難しい人にとっては有効なテクニックです。
距離コントロールで注意すべきポイント
ただし、距離を動かしすぎると逆効果になります。急にマイクを離したり近づけたりすると、音が途切れ途切れに認識されてしまうのです。
あくまで数センチ単位でコントロールすることを意識しましょう。
また、このテクニックは歌声の声量が一定であることが前提になっています。
歌声で抑揚を付けているのに、その上マイクの距離まで近づけたり遠ざけたりしてしまうと、二重に抑揚がつくことになり、マイクに声が入らなかったり、かえって抑揚として認識されなかったりしてしまいます。
このテクニックを使う場合は、歌声のボリュームは極力揃えるように意識しましょう。
採点で有利に働くケース
声量のコントロールが苦手な人、あるいは喉のスタミナに自信がない人には、この裏技が役立ちます。
歌声そのものを無理に変えなくても、マイクの距離を使うことで表現力の評価が上がりやすくなるのです。
例えば、ボイストレーニングの不足などが原因で、Aメロから大きな声で歌わざるを得ない人には特に有効です。
歌に自信はないけど、高得点は出したい人は是非試してみてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. マイクは口に近いほど点数は上がりますか?
近すぎると破裂音や息の音が入りやすく、逆に減点につながることもあります。適正距離(5〜10センチ)を保つのがベストです。
Q2. マイクを動かすと採点に悪影響がありますか?
大きく動かすと声が安定して入らず、機械が不安定と判断することがあります。基本は動かさず、必要な場合も数センチ以内のコントロールに留めましょう。
Q3. 抑揚が苦手でも点数を伸ばせますか?
はい。理想は歌声で抑揚をつけることですが、裏技としてマイクの距離で抑揚をつける方法も有効です。
Q4. 盛り上げたいときと採点狙いでは持ち方を変えるべき?
盛り上げたいときは動きを大きくしても構いませんが、点数を狙うなら距離と角度を一定にすることを優先しましょう。
まとめ
カラオケで高得点を狙うには「マイクの持ち方」が大きなカギを握っています。
距離・角度・握り方を意識するだけで表現力の評価は大きく変わり、点数にも直結します。
基本は距離と角度を一定にして歌声で抑揚をつけること。そして補助的に裏技として距離を利用する方法も覚えておけば安心です。
次のカラオケではぜひマイクの持ち方を意識して、歌声も点数も一段上のレベルを目指してみてください。
正しいマイクの扱いを身につければ、あなたの歌はもっと輝き、採点でも納得の高得点を獲得できるはずです。
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