WACCA MUSIC SCHOOL

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巻き舌のやり方を徹底解説|できない原因から簡単練習法・コツまで完全ガイド!

巻き舌ができるようになりたいけど、「なぜできないのか分からない」「練習しても上達しない」と悩んでいませんか?

この記事では、巻き舌の基礎知識からできない原因、正しいやり方、練習法、上達のコツ、応用テクニック、そしてQ&Aまで順番に解説します。

初心者でもできるようになるための完全ガイドですので、ぜひ最後までご覧ください!


巻き舌とは?どんな時に使うの?

まずは、巻き舌がどんなものか、どんな場面で必要なのかを知っておきましょう。

意外と誤解している人も多いポイントです。

巻き舌の定義と役割

巻き舌は、舌先を上顎に軽く当てて息で震わせる発声法です。

歌や演技、外国語の発音で豊かな表現力を出すために使われます。

巻き舌が必要になる場面(歌・演技・発音)

歌のアクセント、「スペイン語」「イタリア語」のR発音、演劇やナレーションで感情表現に使われることが多いです。

挑発的なニュアンスや、攻撃的なニュアンスが表現できるので、歌だけでなく演技など、様々なシチュエーションで使えます。


巻き舌ができない原因とチェックポイント

なぜ巻き舌がうまくできないのでしょうか。

原因を知ることで対策が立てやすくなります。

腹式呼吸ができていない

巻き舌ができない1番の原因は腹式呼吸ができていないことです。

巻き舌は、腹圧によって生み出された空気圧を舌「だけで」ブロックし、その上で少し空気を通り抜けさせることによって成立しています。

舌を振動させ続けるには、一定の空気圧をかけ続けなければなりません。

喉で息を止めてしまっている

これもよくある原因です。

息を止められる場所は舌だけではありません。

・舌

・唇

・声道

・喉頭蓋

・仮声帯

少なくともこの5か所で息は堰き止められます。

巻き舌を練習する際は、喉に引っかかりを感じないように気をつけましょう。

舌のポジションが間違っている

巻き舌は舌先が上顎の適切な位置にないと振動しません。

巻き舌ができる舌のポジションは硬口蓋の奥側の窪んでいるところです。

軟口蓋までは奥へ行かないので注意してください。

前歯のすぐ後ろも上手く振動しません。

適切なポジションを覚えて練習しましょう。

舌の筋力不足

これはあまり無い原因ですが、舌の先端の筋肉が弱いと、そもそも息を堰き止められません。

滑舌を鍛えるトレーニングを参考に、舌の筋肉を鍛えていきましょう。


巻き舌の正しいやり方|基本ステップ

ここからは基本的なやり方をステップごとに解説します。

順番に試してみましょう。

ステップ1:舌先の位置を覚える

舌先を硬口蓋の窪みに当てます。

強く押し付け過ぎてしまうと空気が通り抜けなくなってしまいますので、絶妙な力加減で当てることが大切です。

ステップ2:息を当てて震わせる

1番重要なステップです。

強過ぎず、弱過ぎない絶妙な空気圧を舌にかけて震わせます。

横隔膜の支えが全く無い人は、この段階で空気が漏れ過ぎてしまい、一瞬しか巻き舌が続かないという状況に陥ります。

「巻き舌はできるけど、巻き舌でロングトーンができない」という人は、横隔膜が戻るスピードが早過ぎて、空気が出過ぎてしまっている可能性が高いです。

腹圧を横隔膜で上手く堪えながら、絶妙な空気圧にして舌に当て続けなければ巻き舌はできないのです。

ステップ3:短い音から練習する

先述の通り、巻き舌でロングトーンをするにはかなり高度な空気圧コントロールが必要です。

段階を踏む意味でも、いきなり長く続けようとせず、まずは短めにやってみてコツをつかむのが大切です。

最初0.5秒ほど伸ばせれば十分でしょう。

舌が上手く震える空気圧がわかってきたら、だんだん秒数を伸ばしてください。

そうすることで、横隔膜と腹圧を使って空気圧をコントロールする感覚が養えます。

巻き舌ができるようになるための練習方法

苦手な人でも以下の練習を重ねれば必ず上達します。

腹式呼吸トレーニング

巻き舌ができるようになるためには、まず腹式呼吸ができていないといけません。

腹式呼吸は呼吸トレーニングとストレッチで習得することができます。

特にストレッチは大切です。

骨盤や肋骨の柔軟性が無いと、その時点で腹式呼吸は絶対にできなくなるので、肋間筋やハムストリングスのストレッチは欠かさず行うようにしましょう。

舌の筋トレエクササイズ

舌を上下左右に動かしたり、舌先で上顎をなぞる運動をして筋力をつけます。

詳しくは「滑舌を鍛える方法」をご覧ください。

無声音でも練習してみる

巻き舌は有声・無声に関わらずできます。

無声で上手くできない場合は有声で、有声で上手くできない場合は無声でチャレンジしてみましょう。

発声は無意識の反射作用でコントロールされているため、巻き舌に声を乗せただけで、空気の流れ方も変わってしまう多少変わってしまいます。

この無意識の変化を逆手に取り、有声と無声どちらでも構わないので、巻き舌がやりやすそうな方で練習してもらえると、コツを掴みやすいかと思います。


巻き舌を上達させるコツとよくある間違い

効率的に練習するために、よくある間違いと対策を知りましょう。

巻き舌を上達させるコツ

舌に力を入れすぎたり、強く押し付けると上手く振動しません。

軽く硬口蓋に押し当てるのがコツです。

巻き舌が苦手な人へのアドバイス

毎日少しずつ練習を続けることが重要です。

すぐにできなくても焦らずに、現在の課題点を分析しましょう。

腹式呼吸はできているか?

舌の位置は適切か?

舌の力加減は適切か?

空気圧は一定か?

この順番で一つ一つ原因を特定していきましょう。


巻き舌の応用|歌や発音で活かすテクニック

巻き舌ができるようになったら、実際の表現に活かしましょう。

歌に取り入れる時のポイント

盛り上げたい部分や挑発したい場面でアクセントとして使うと、歌や演技に表情が出ます。

逆に入れ過ぎてしまうとくどくなってしまう可能性もあるので、使う場所を前もって決めておくのが良いでしょう。

英語・スペイン語などの発音での使い方

巻き舌を応用すると、外国語のRの発音やトリルで自然な響きを出せます。

巻き舌の練習が、口内の組織を柔軟に動かすトレーニングにもなっているのです。


巻き舌をマスターするためのQ&A

最後に、よくある質問にお答えします。

練習中に感じる不安もここで解消しましょう。

Q. どれくらい練習すればできるようになりますか?

A. 毎日5〜10分の練習を2〜4週間続けると、多くの人ができるようになります。

Q. 舌が疲れて痛くなるのですが大丈夫ですか?

A. 間違いなく舌に力を入れ過ぎています。

舌は硬口蓋に軽くくっつくくらいにして、余計な力を抜きましょう。

Q. 喉や声に悪影響はありませんか?

A. 何かとんでもないやり方をしない限りは悪影響はほとんどありません。

安心して練習してください。

Q. どうしてもできません。向き不向きはありますか?

A. ほとんどの人は練習でできるようになりますが、舌が極端に短い場合は難しいこともあります。


まとめ

巻き舌は、正しい舌の位置と息のコントロール、そして毎日の練習で誰でも習得できます。

まずは自分の課題を知り、基本のステップをしっかり押さえて練習するのが成功への近道です。

ぜひこのガイドを参考にして、歌や発音で巻き舌を自在に操れるようになりましょう!

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